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購入した端末について使用感などを書いていくつもりのブログです

Unihertz Jelly 2が手元に届いた!先代機種・Jelly Proと比較しつつ使用感を書いていく

2021年2月中旬ころ、クラウドファンディングサイト・CAMPFIREで出資していたスマートフォン、Unihertz Jelly 2が手元に届きました。 f:id:kazudot:20210217235758j:plain

本来であれば1月中には手元に届いている予定だったのですが、先行して発送されたKickstarter出資者向け分が税関トラブルにより配送遅れとなってしまい、その影響を受けてかCAMPFIREでの出資者分も当初スケジュールより遅れての発送となったようです。

既に様々なサイトやブログでJelly 2についてはまとめられていますが、本ブログでも先代モデルであるJelly Proとの違いや、実際にSIMカードを入れて運用してみた使用感などをまとめてみたいと思います。

特徴

  • 超小型スマートフォン Jelly Proの後継モデル
  • 2020年7月にKickstarter、2020年9月にCAMPFIREでバッカー募集された
    • 2021年2月22日現在、Unihertz公式サイトで一般販売受付中
  • 先代Jelly Proに比べて若干本体サイズが大型化したのと引き換えに、本体スペックが大幅向上
  • 日本向けモデルはFeliCa搭載、おサイフケータイ対応

購入動機

  • Jelly 2でどこまで出来るか・どこまで使えるかが気になった
  • 純粋に、所有欲をくすぐられた

スペック比較

Jelly 2と前機種Jelly Proの比較表です(Kickstarterのプロジェクトページより引用)。

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引用元URL:https://www.kickstarter.com/projects/jellyphone/jelly-2-worlds-smallest-android-10-4g-smartphone?lang=ja
比較表を見ると、前機種から大幅にスペックアップしているのがよくわかります。

Jelly 2のスペック詳細はこちら(CAMPFIREのプロジェクトページより引用)。

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引用元URL:https://camp-fire.jp/projects/view/319223

CPU欄に記載のあるHelio P60は、2018年にMediaTek社が発表したSoCです。2018年当時はミッドレンジクラスでしたが、2021年初頭現在ではローエンド寄りかもしれません。
それでも、Jelly Proと比べてスペックアップしているのは間違いありません。

また、Jelly 2は新たに指紋認証に対応しています。本体背面側に指紋センサーが搭載されており、人差し指を当てて認証するイメージです。

開封

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外箱。非常にコンパクトで、ティッシュ箱の半分くらいのサイズ感です。
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箱を開けると説明書&SIM取り外しピンが入った内ぶたがあり、それを取り外すとJelly 2本体が現れます。
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本体の下には充電器とUSBケーブルが格納されていました。TPUケースも付属していて、本体にはじめから取り付けられた状態になっています。

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本体裏面、カメラの下に指紋センサーが配置されています。また、Unihertzロゴの上にFeliCaマークがあります。SIMトレイは2枚目のSIMカードmicroSDカードが排他になっている、デュアルSIM対応機では一般的なタイプです。

サイズ比較

手持ちの他の端末と一緒に並べてみました。

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左から、Jelly Pro・Jelly 2・iPhone 12 mini・Xperia 5 IIです

並べて見てみると、Jelly ProとJelly 2の小ささが際立ちます。 Xperia 5 IIも最近の端末の中では小ぶりな横幅のはずなのですが、こうして見ると画面の大きさを再認識しますね。

先代機種・Jelly Proとの違いは?

電池持ち

満充電にしておいたJelly 2とJelly Proの両方を12時間ほど持ち歩き、電池残量の減り方を比較してみます。
Jelly 2には楽天モバイルの音声SIM、Jelly Proにはmineo(ドコモ回線)のデータSIMと、厳密には条件が異なります。

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左:Jelly 2、右:Jelly Pro
12時間経過時点でJelly 2が80%程度残っているのに対し、Jelly Proは40%程度まで残量が減ってしまいました。
Jelly 2の電池容量の大きさが現れた結果となりました。

設定周り

Jelly ProとJelly 2で違うのはせいぜいOSバージョンに依存するところとおサイフケータイ関連だけだろう、と思っていたのですが、よくみると細かいところで違いがありました。

おサイフケータイ関連

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左:Jelly 2、右:Jelly Pro
Jelly 2はFeliCa搭載のため、おサイフケータイ関連の機能が設定項目に追加されています。

ディスプレイ設定

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左2枚がJelly 2、右2枚がJelly Pro
Jelly 2では明るさの自動調整が効くようになりました。嬉しい機能追加ですね。ダークモード(画像では「ダークテーマ」)はAndroid 10で追加された標準機能なので、Jelly Proの方には項目がありません。
一方で、Jelly Proにあった表示サイズの調整がJelly 2では消滅しています。設定項目自体は消滅していますが、後述する手順で「開発者オプション」を表示させることで表示サイズの変更が可能になります。

スマートアシスト

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左がJelly 2、右がJelly Pro
Jelly 2にはアプリケーションをショートカット起動できるキーが搭載されているため、そのキーの動作を設定するための設定項目「Shortcut settings」が追加されています。
また、Jelly 2にある「App Blocker」は電池の消耗の原因になるアプリを自動で停止してくれる機能ですが、アプリの種類を問わずガンガン停止するため、サードパーティ製のホームアプリ(例:Nova Launcher)などの本来必要なアプリまで自動停止させてしまう厄介な面もあります。App Blockerは動作の有効/無効を切り替え可能なので、私は無効化しています。

画面解像度の違い

グランブルーファンタジー(ブラウザ版)をJelly 2、Jelly Proの両方で実行してみました。

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左:Jelly 2、右:Jelly Pro
どちらも画面が小さいので見づらいのは否めないのですが、特にJelly Proは解像度が低すぎて画像や字が潰れてしまっています。
Jelly 2は、画面は小さいながらも何が書いているか読めるレベルです。

カメラ画質比較

Jelly 2、Jelly Proで撮影した写真を比較してみます。いずれも、特別な設定はせず、オート設定で撮影したものです。

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日中に撮影した写真。左:Jelly 2、右:Jelly Pro

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屋内で撮影した写真。左:Jelly 2、右:Jelly Pro

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夜に撮影した写真。左:Jelly 2、右:Jelly Pro

カメラ画質はJelly Proよりは改善しているように思いますが、それでも写りは今ひとつ…といったところ。
Jelly Proは全体的に画が暗く、Jelly 2はちょっとくすんだ色合いに。夜景もなんだかパッとしません。

以下、参考に上記3つのシチュエーションをXperia 5 IIで撮った写真です。
流石にハイエンド機種と比較するのは酷ではありますが、特に夜景の写真を見比べると雲泥の差ですね。

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上記3点、Xperia 5 II(標準カメラアプリのオート設定)で撮影。

ベンチマーク・ゲーム性能チェック

ベンチマークソフトや各種ゲームを動作させてみて、使用感をチェックします。

CPU性能(GeekBench 5)

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GeekBench 5
CPU性能を測定する、GeekBench 5の実行結果。Helio P60搭載機としては、マルチコアスコアが若干高めに出ています。1回測定しただけなので、測定誤差かもしれません。

ストレージ性能(CPDT Benchmark)

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ここだけ他機種と比較。左:Jelly 2、真ん中:Xperia 5 II(SO-52A)、右:Xperia 5(SO-01M)
ストレージ性能を測定する、 CPDT Benchmark(Cross Platform Disk Test)の実行結果。参考に、過去に測定したXperia 5 II・Xperia 5の結果も載せています。 Random read/writeの結果が、2019年発売のハイエンド機種であるXperia 5より良いというまさかの結果に。流石にXperia 5 IIには敵いませんが、実用には十分な性能を持っていると言えそうです。

グラフィック性能(3Dmark)

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3Dmark 左:Wild Life、右:Sling Shot Extreme
グラフィック性能を測定する、3Dmarkの実行結果。
実行中の画面を見ていても動作がガクガクなのがわかるレベルでしたが、致し方なし。

原神

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原神は画質設定を確認してみました
最近流行りのゲームアプリから、要求スペックの高そうな「原神」をチョイスして実行してみました。
デフォルトで選択された画質設定は「低」でしたが、これのひとつ下である「最低」に設定しても画面上に敵キャラやNPCが複数体現れると画面がコマ送り状態になってしまうため、Jelly 2でこのゲームをプレイするのは厳しいという印象です。

ポケモンGO

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ポケモンGOもやってみました
原神より軽めの3Dゲームということで、ポケモンGOもインストールしてみました。 こちらは一部画面(フレンド一覧の読み込みなど)で引っかかりが見られるものの、ライトにプレイする分には十分動作してくれるという印象でした。
ただ、キビキビ快適!という感じではないので、レイドバトルなどをプレイすると印象が変わるかもしれません。

まとめ、その他使用感雑記など

ここがGood

  • コンパクト
    • 先代機種からは若干サイズアップしているものの、依然として他機種と比べても圧倒的に小さいサイズ感
  • 先代機種からの大幅性能アップ
    • 画面サイズアップ&解像度向上、バッテリー容量アップで実用性が大幅に向上
    • おサイフケータイにも対応し、メイン機として運用できるレベルになった
    • SoC自体はやや古い世代のものだが、全体的な動作はキビキビしており、ゲーム用途でなければ快適に使用可能

ここがBad

  • カメラ画質がいまひとつ
    • 標準カメラアプリで撮影した写真の色合いは微妙
    • Adobe Lightroom等の画質補正ができるアプリを併用すればある程度はごまかせる
  • 指紋センサーの精度がよくない
    • 一発で認証されることは稀で、だいたい3~4回認証し直してやっと通る
    • おまけ程度と思ったほうが良い

その他気になること(今後のアップデートで改善される可能性があるかもしれない)

  • 一部機能の安定性に難あり
    • 5GHz帯の無線LANとの相性が悪く、W53以外のチャンネルだと正常に通信できないことがある
      • 4K対応前のFire TV Stick旧モデル版を使用している環境とは相性が悪い(旧モデル版はW52固定しないと5GHz帯無線LANが使用できないため)
    • Bluetoothイヤホンで音声が途切れるなどの症状があるらしい
      • 前述のApp Blockerが要因の一つと言われているので、よほど電池持ちにシビアな環境でない限りApp Blocker機能はオフで運用するほうが安定する様子
    • Wi-Fiテザリングを使用する際、2.4GHz帯で使用するチャンネルが適切ではないらしい
      • 特殊なチャンネルであるCH14を使用してしまうとのこと
        • CH14はIEEE802.11bでのみ使用される可能性がある
        • 一般的には2.4GHz帯の無線LANで使用されるのはCH1~13まで
      • モバイルルータ代わりとして運用する場合、Bluetoothテザリングを使用するほうが無難と思われる

所感

超小型端末Jelly Proの後継モデル登場ということで衝動的にクラウドファンディングで支援した端末です。
届く前からかなり期待していた機種でしたが、届いてみると概ね期待通りの素敵な機種でした。

画面サイズが3.0インチまで大型化・解像度向上したことにより、小さな文字でも無理なく視認できるようになりました。
かつて自分は画面3.2インチのXperia rayをメイン機として常用していたこともあるので、その感覚を思い出させてくれます。
さらにバッテリー容量が大きくなったおかげで、自分の使い方では充電も2日に1回ペースで平気。
先代Jelly Proで本体サイズの小ささに全振りして犠牲になっていた欠点を確実に改善してきていて、単なるイロモノ超小型端末から、常用に耐えうる超小型端末に進化した感じです。

無線LAN周りなど、現状では不安定な要素もありますが、そこは今後のアップデートによる改善を期待しています。
小さくてかわいい、それでいて普通に使える。
Jelly 2、Jelly Pro以上に所有欲を満たしてくれる一台です。本体価格$219.99で一般販売も始まっているので、気になった方は是非購入しましょう!