かずどっとがまた端末買ってる

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Ryzen 5 3600→Ryzen 5 5600Xに換装&メモリ換装、どの程度性能が変わるか確かめてみた

今回はスマートフォン関連ネタから少し離れて、自作PCネタ。

自宅で使用しているメインPCのメモリを8GBx2(16GB)から16GBx2(32GB)に換装し、併せてCPUもRyzen 5 3600からRyzen 5 5600Xへと換装してみました。
ベンチマーク結果などを比較して、CPU交換だけでどの程度性能が変化するのか確かめてみることにしました。

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購入動機

  • Ryzen 5 3600の高負荷時の温度上昇が気になっていた
  • 各種レビュー記事を見ると、Ryzen 5 5600XがRyzen 5 3600と比較して温度上昇量が小さいようだったので換装してみたくなった
  • メモリ換装するのでせっかくだしCPUも交換してしまえ!という勢い

パーツ構成(換装前)

パーツ メーカー パーツ名 備考
CPU AMD Ryzen 5 3600 6C/12T 3.6GHz
マザーボード Asrock B450M Steel Legend
メモリ Crucial Ballistix BL2K8G36C16U4WL DDR4-3600 8GBx2(CL16-18-18-38)
CPUクーラー Noctua NH-D15 chromax.black
SSD Western Digital WD Black SN750 500GB
電源 Antec NeoECO Gold NE750G 750W 80Plus Gold
ケース Fractal Design Define Mini C Window MicroATX対応
グラフィックボード Zotac ZT-T20710E-10M GeForce RTX2070 Super

パーツ構成(換装後)

変更箇所は太字

パーツ メーカー パーツ名 備考
CPU AMD Ryzen 5 5600X 6C/12T 3.7GHz
マザーボード Asrock B450M Steel Legend
メモリ G.Skill Trident Z Neo F4-3600C16D-32GTZNC DDR4-3600 16GBx2(CL16-19-19-39)
CPUクーラー Noctua NH-D15 chromax.black
SSD Western Digital WD Black SN750 500GB
電源 Antec NeoECO Gold NE750G 750W 80Plus Gold
ケース Fractal Design Define Mini C Window MicroATX対応
グラフィックボード Zotac ZT-T20710E-10M GeForce RTX2070 Super

確認する項目

今回は、以下のベンチマークソフトを実行して結果を比較してみます。 - FF14 漆黒のヴィランベンチマーク - FF15 ベンチマーク - CINEBENCH R23

なお、これ以降CPU名を以下のように略します。 - Ryzen 5 3600:R5-3600 - Ryzen 5 5600X:R5-5600X

ベンチマーク実行結果

FF14 漆黒のヴィランベンチマーク

f:id:kazudot:20210503183345p:plain 解像度1920x1080ではR5-5600Xでのスコアの伸びが大きく、R5-3600と比較してスコアが約25%上昇しています。今回確認したベンチマークの中で最も顕著に差が出ました。
解像度2560x1440でもR5-5600XのほうがR5-3600のスコアを上回っていますが、1920x1080の結果と比べるとスコア上昇量は約4%と差はわずか。高解像度ではグラフィックボードの性能がベンチマークスコア増加のボトルネックになっていそうです。

なお、ベンチマークスコアに出てこない点で、パーツ換装前と比較してパーツ換装後のローディングタイムが短縮されました。
これは解像度1920x1080、2560x1440のどちらもほぼ同じ結果となりました。 f:id:kazudot:20210503183340p:plain R5-3600比で、ローディングタイムが約21%短縮されています。
ただし、ローディングタイムの短縮については、メモリ容量の増加が影響している可能性はありますが…

FF15 ベンチマーク

f:id:kazudot:20210503183352p:plain FF14ベンチマークと異なり、CPU&メモリ換装による効果があまり出なかったのがFF15ベンチマークでした。
昨年の夏に一度ベンチマークを実行しているのですが、何故かそのときと比較して全体的に300ポイント程度低めのスコアになってしまいました。
また、今回CPU換装前に1920x1080のベンチマークを実行し忘れてしまったため、3600の1920x1080のスコアは参考値として昨年夏にベンチマークを実行した際のスコアを掲載しています。

今回掲載しているグラフについては、解像度2560x1440でわずかにR5-5600Xのほうが良いスコアが出ていますが、ベンチマークを複数回実行するとR5-3600での結果を下回るスコアを出すこともあるため、数値のばらつきを考慮するとCPU&メモリ換装の効果はほとんどないと考えられそうです。
解像度1920x1080については、R5-5600Xのスコアが参考値として掲載しているR5-3600のスコアを下回っていることから、2560x1440同様、CPU&メモリ換装によるベンチマークスコアへの影響はほとんどないと考えられます。

CINEBENCH R23

f:id:kazudot:20210503183334p:plain R5-3600からR5-5600Xへ換装したことで、特にシングルスレッド性能が大きく向上していることがわかります。
今回のベンチマーク実施結果では、22%程度の性能向上が見られました。

マルチスレッド性能については、R5-3600比で約12%の性能向上と、R5-5600Xに換装したことで確実に性能向上はしているものの、シングルスレッドの性能向上に比べると性能向上幅は小さいです。

所感

ベンチマークスコアについて

ベンチマークスコアについては、思ったほど変化がなかったというのが正直な感想です。

FF14ベンチマークの解像度1920x1080ではパーツ換装により約25%のスコア上昇があった他、ここでは掲載していませんが平均フレームレートの向上・最低フレームレートの底上げも確認できたため、グラフィックボードの性能に余裕がある状況下では今回のパーツ換装は効果があったと言えそうです。
一方、FF14ベンチマークの解像度2560x1440ではスコア差が約4%まで縮まっていたり、FF15ベンチマークではパーツ交換前後で有意な差が感じられなかったりと、グラフィックボードの性能が限界に近い状況下ではCPU&メモリの換装はあまりベンチマークスコア向上に寄与しないことを実感しました。

CINEBENCHの実行結果を見ると、R5-3600(Zen2世代)からR5-5600X(Zen3世代)でシングルスレッド性能が大きく向上していることがわかります。
R5-3600のシングルスレッド性能はCore i7 7700Kと同等のため、自分が以前使用していたCore i7 6700Kからシングルスレッド性能がほぼ据え置きでした。今回CPU換装したことで、ようやくシングルスレッド性能を含めてCPU性能向上したため、気持ち的にはスッキリしました。

発熱について

今回具体的なデータを取っていないのですが、CINEBENCH実行中にモニタリングソフトでCPU温度を観察してみました。
R5-3600はマルチスレッドのベンチマーク開始後、70~73℃程度までCPU温度が上昇していたのに対し、R5-5600XではCPU温度上昇が60~63℃程度まで抑えられました。

CPU換装の動機の一つに「R5-3600での温度上昇が気になる」という点があったので、狙い通り高負荷時のCPU温度上昇が抑えられて安心しました。

全体を通して

今回は元々メモリのみの換装だったのですが、勢いでCPUまで買い替えてしまったため、せっかくだから…ということで性能差を見てみました。
性能向上の幅に対して、CPUの価格が高いので、コストパフォーマンスの面では今回のパーツ換装はイマイチでした。ですが、高負荷でのCPU温度上昇を抑えたいという自分の狙いは達成できたので良かったです。