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Xperia 1 IV(SO-51C)を購入!Xperia 5 IIからの機種変更で色々試してみた感想

Xperia 1 IV ドコモ版(SO-51C) パープルを購入しました。

メイン機として1年半ほど使用していた、Xperia 5 II(SO-52A)からの機種変更です。

カメラ性能の向上、画面の輝度向上、ドコモ初のeSIM対応と、色々試してみたいことがあったので、今まで使用していたXperia 5 IIと比較しながら使っていった感想を書いていきたいと思います。

スペック

xperia.sony.jp

www.docomo.ne.jp

Xperia 5 IIからXperia 1 IVで変わるところ

  • 本体サイズと重量、ディスプレイサイズ
  • 5Gの対応バンド(ミリ波の対応有無)
  • eSIM対応の有無
  • Googleアシスタントキーの有無

外観

開封

この機種に限った話ではありませんが、国内キャリアモデルは概ねどの機種も付属品が本体+注意事項/クイックスタートガイドのみ、という構成がすっかり主流になったように思います。
本体保護のために出荷時に貼り付けられているフィルムが紙製になったのが大きな変化点です。

外箱

箱を開封すると最初に端末本体が現れます。保護フィルムが紙製になっています

本体以外の付属品は注意事項が記された紙のみ

本体上側・下側。上側にはヘッドホンジャック、下側にはUSB-Cポート・SIMトレイがあります

本体左側面・右側面。SIMトレイが本体下側に移動したので左側面は何もなし。右側面は音量キー、電源ボタン、カメラのシャッターキーがあります。Xperia 1 IIIの世代まで搭載されていたGoogleアシスタントキーは廃止されました

Xperia 5 II(パープル)と並べてみました。どちらもパープルですが、かなり色合いが異なるのを改めて実感します。
Xperia 1 IVではXperia 5 IIにあった「>>5G」のロゴが無くなっており、キャリアロゴがやや控えめになったのは好印象です。

左がXperia 5 II、右がXperia 1 IV。5Gロゴがなくなった分、Xperia 1 IVのほうがキャリアロゴの主張が控えめです

Xperia 1 IVはディスプレイのエッジ部の曲面加工がされなくなり、縁まで平面になりました。
これにより、保護フィルムで画面全体を保護しやすくなっています。

Xperia 5 IIとXperia 1 IVの、それぞれ保護フィルム(Overlay Brilliant 9H)を貼付済みのディスプレイ縁を撮影してみました。Xperia 5 II(写真1枚目)はフィルムが画面表示部スレスレなのに対し、Xperia 1 IV(写真2枚目)は画面側全体をフィルムが余裕持って保護できています

アクセサリー類

端末本体の到着に合わせて、保護フィルムとケースを購入しておきました。

今回購入したのはこちらです。

保護フィルムは愛用しているミヤビックスのものを購入しました。画面の鮮やかさを活かしたいのでOverlay Brilliant 9Hをチョイスしています。

ケースについてはトリニティのSimplismシリーズのハイブリッドケースを購入してみました。
本体とのフィット感は良好で、非常に満足しています。電源ボタン周りの穴はあまり広く取られていないため、人によっては電源ボタンが押しにくくなったと感じるかもしれませんが、個人的には許容範囲です。
TPUケースを使いたいと考えている方は、とりあえずこれを購入しておけば間違いないと思います。

重量を実測

SIMカード・SDカードを挿入し、保護フィルムを貼り付け済みという、実際に使用する状態での端末重量を測定してみました。

1枚目がケース非装着時、2枚目がケース装着時の重量。3枚目は参考としてXperia 5 II(ケース装着状態)の重量です

ケース未装着時で実測190g、ケース装着時で実測216gとなりました。

Xperia 5 IIに比べて端末サイズが大型な分、重いです。
Xperia 5 IIにケースを装着した状態と、Xperia 1 IVにケースを装着していない状態の重量が同等レベルでした。

ベンチマーク

いくつかベンチマークソフトを実行して、Xperia 5 IIとの性能を比較・確認してみました。

3DMark (Wild Life Extreme)

まずはゲーム性能の指標として、3DMarkを実行してみました。

play.google.com

3DMarkの中でも記事執筆時点では特に高負荷な、Wild Life Extremeの結果を比較します。

左がXperia 1 IV、右がXperia 5 II

Xperia 1 IVが倍以上のスコアを叩き出しています。
2世代前のSnapdragon 865と最新世代のSnapdragon 8 Gen 1の実力差が出た形になったと思います。

Geekbench 5

続いて、CPU性能を測るためにGeekbench 5を実行してみました。

play.google.com

左がXperia 1 IV、右がXperia 5 II

シングルコアスコアは順当にXperia 1 IVのほうが高い一方で、マルチコアのスコアは旧機種であるXperia 5 IIのほうが高いという、逆転現象が発生しました。

同時にベンチマークを開始し画面を見ていたところ、初めはXperia 1 IV側のベンチマーク進行度が速く進んでいたのですが、次第にXperia 5 II側の進行度が追いついてくるという現象が発生していました。

ベンチマーク終了後のXperia 1 IVはかなり発熱していたため、発熱によりCPU性能が制限され、SoCが本来持つパフォーマンスを十分に発揮できていなかった可能性があります。

CPDT Benchmark

最後に、内蔵ストレージの性能をCPDT Benchmarkを使用して測定してみました。

play.google.com

設定は変更せず、デフォルトの状態で測定した結果です。

Xperia 1 IV側で3回測定してみました

Xperia 1 IVの測定結果(2回目)と、以前Xperia 5 IIで測定した結果を比較。Random Write(4KB)以外の全項目が大幅に伸びています

以前Xperia 5 IIの購入記事を書いたときに測定したデータと比較してみると、ストレージ速度は概ね高速化していました。ただし、Random Write(4KB)だけは値が伸び悩んでおり、Xperia 5 IIに比べ速度低下しています。
また、Random Read(4KB)は大幅に高速化しているのですが、測定のたびに値が大きくばらつきました。

UI周り

UIに関しては、素のAndroid 12に最小限の味付けを施した、という印象です。

設定アプリや通知バーは標準的なAndroid 12のUIです。Wi-FiのON/OFF切り替えがワンタッチで出来なくなったのは賛否両論ありそうです

Xperia 5 IIから変わっているポイントとして、サイドセンスが機能強化されています。
従来から搭載されている、ワイドディスプレイを生かした2画面分割表示の機能に加えて、アプリをポップアップウィンドウで起動させる機能が追加されていました。

サイドセンスを呼び出すと、従来からあるアプリ一覧(9個アプリアイコンが並んでいる段)の下段に、さらに6個アプリアイコンが並んでいます。ここからアプリを起動すると、ポップアップウィンドウでアプリが立ち上がります。ここではサンプルとして電卓を起動してみました

余談ですが、ポップアップウィンドウでアプリを起動すると、かつてXperia Zシリーズの頃にあった「スモールアプリ」という機能を思い出しますね。 www.sony.jp

eSIM対応

Xperia 1 IV(SO-51C)は、ドコモから発売されるAndroidスマートフォンで初めて物理SIM+eSIMデュアルSIM構成に対応しています。
物理SIM側ではメイン回線としてドコモSIMを使用しつつ、eSIM側で他社キャリアの回線を持っておき、ドコモ回線が繋がりにくい状況に陥った際にeSIM側の回線で乗り切るという運用が想定できます。

実際、自分の行動範囲内では「ドコモ回線のアンテナピクトは立っているのに通信が止まる」という現象がよく起こる場所があるため、物理SIM+eSIMでのデュアルSIM構成に対応したXperia 1 IVで解決できそう…と期待を込めています。

今回は、手元にあるpovo2.0の回線をXperia 1 IVのeSIMで運用することとしました。

SIMスロット2がpovoの回線です。ドコモのキャリア端末でドコモとau、2つのキャリアの回線を同時に待ち受けできているのが、なんだか不思議です。なお、povo回線で電話番号が「不明」と表示されるのは仕様です

eSIMの設定方法については、別記事にまとめております。 kazudot.hatenablog.com

カメラ

カメラスペック

Xperia 1 IVの背面側カメラは超広角(焦点距離16mm)・広角(焦点距離24mm)・望遠(焦点距離85~125mm、光学ズーム)の3眼+3D iToFセンサーという構成です。
素数はいずれのレンズも1200万画素です。

前モデルであるXperia 1 IIIからの変更点としては、望遠レンズの焦点距離が85~125mmに伸びたことと、85~125mm間が光学ズームで切り替えられるようになったことが挙げられます(Xperia 1 IIIでは70mm・105mm、70~105mm間はデジタルズーム)。
Xperia 1 III比で焦点距離が伸びた一方、センサーサイズが小型化したため、望遠レンズでの画質が前モデルより若干低下している…といったレビューも見られます。

作例いろいろ

カメラ周りの知識は無いも同然なので、思いつくまま色々撮影してきました。参考になれば幸いです。
(特に、望遠レンズの使い方がよく分かっていないまま撮影しているフシがあります)

特に明記のない限り、カメラアプリ(Photo Pro)の設定はPモード・各種設定オートの状態で撮影しています。

広角(24mm)と超広角(16mm)で撮り比べ

望遠(85mmと125mm)

広角(24mm)と超広角(16mm)

夕暮れ時に撮影。望遠(85mm)、ISO800とISO1600に設定して撮り比べ

夕暮れ時に撮影。広角(24mm)と超広角(16mm)

日が暮れてから、夕暮れ時と同じ場所で撮影。広角(24mm)と超広角(16mm)

日が暮れてから撮影。望遠(85mm・125mm)

どちらも広角(24mm)

広角(24mm)、ISO800/1600/3200/6400に設定して撮影

望遠(125mm)から限界までデジタルズームしたもの。左が通常のデジタルズーム、右がAI超解像ズーム

ご飯とか色々。この辺はBASICモードでの撮影も含みます。広角(24mm)

所感

全体的な使用感

使用感については、Xperia 5 IIの頃から順当に進化しているという印象を受けました。

自分がよく使う機能だとサイドセンスの進化が好印象で、「ブラウザでページを表示させながら電卓で計算したい…」というようなシチュエーションなどでポップアップウィンドウでのアプリ起動が役立ちそうです。

また、ディスプレイの輝度が向上したことで、直射日光下でもハッキリと画面が見えるようになりました。
実際、今回の記事用に写真撮影をしているときに、Xperia 5 IIに比べて明らかに画面が見やすくなっているのを実感しました。

更に、eSIMに対応したことで、1つの端末で状況に応じて複数のキャリアの回線を使い分けられるようになり、「ドコモ回線が不調だからau回線(povo)を使おう」といった柔軟な運用ができるようになったのが心強いです。

細かいところでは、Googleアシスタントキーが廃止されたことが個人的に大きなメリットでした。
Xperia 5 IIでは車載ホルダーにスマートフォンを固定するとき、ホルダー部がGoogleアシスタントキーに被ってしまい位置調整が難しい…という点が悩みのタネだったのですが、Xperia 1 IVではキーが廃止されていることで、車載ホルダーへの取り付けも気を遣わなくて良くなったのが嬉しい点です。

カメラについて

Xperia 5 IIではソフトスナップに標準カメラアプリ、デジカメライクな本格撮影にPhoto Pro…という棲み分けがされていましたが、Xperia 1 IV(正確にはXperia 1 III以降)ではどちらもPhoto Proに一本化されており、アプリ一つでシチュエーションに合わせた使い分けができるようになりました。

私はカメラに関しての知識がほぼ無いため、基本オートモードで思いつく限りいろいろ撮影してきましたが、「何でも綺麗に撮れるなぁ」という小学生のような感想しか出てきませんでした。
写真を撮ることの楽しさを味わわせてくれる強力なカメラ機能なので、これからどんどん活用していきたい所存です。

望遠レンズについてはネット上で「Xperia 1 IIIとくらべて画質がイマイチ」という評判もちらほら目にしていたので心配していたのですが、結局自分にはよくわからずじまいでした。
望遠レンズのセンサーサイズをXperia 5 IIとXperia 1 IVで比較すると、Xperia 5 IIが1/3.4インチ、Xperia 1 IVが1/3.5インチでした。Xperia 5 IIと比較してわずかにセンサーサイズが小さいため画質に若干の影響はあるのかもしれませんが、「Xperia 5 IIとトントンくらいの画質で、より遠くまで寄ることができる」と考えれば上々です。

ちなみに、超広角・広角・望遠ともに、Xperia 1 IVではXperia 5 IIと比較してISO感度をより高く設定することが可能でした。

超広角レンズでは、上限がISO1600(Xperia 5 II)→ISO3200(Xperia 1 IV)に向上

広角レンズでは、上限がISO3200(Xperia 5 II)→ISO6400(Xperia 1 IV)に向上

望遠レンズでは、上限がISO1000(Xperia 5 II)→ISO1600(Xperia 1 IV)に向上

ISO感度だけで話をするのは少々乱暴な気もしますが、暗所撮影能力はXperia 5 II比で向上していると言えそうです。

不満点

Xperia 1 IVの最も大きな不満点は、発熱の大きさです。

これはXperia 1 IVが悪いというより、SoC(Snapdragon 8 Gen 1)が抱えている根本的な問題のためどうしようもない部分はありますが、Xperia 5 IIに比べて明らかに本体が発熱しやすいです。

実際、ベンチマーク後のXperia 1 IVを触ってみると、Xperia 5 IIに比べてかなり発熱しているのがケース越しでもわかるレベルでした。
端末保護のための性能低下が早く発生しやすいため、長時間ゲームを行うような使い方をする際は、本体の冷却についても考える必要があるかもしれません。

特にこれからの季節は暑くなることでスマートフォンも熱を持ちやすくなるため、普段遣いにおいても本体の発熱に留意していく必要がありそうです。

最後に

Xperia 1 IVは、「国内メーカーのハイエンド端末が欲しい」「今までもXperiaを使っていたから次もXperiaにしたい」という、なんとなくでXperiaシリーズを選ぶ人たちにはかなり敷居の高い価格設定がされたように思います。
実際、私も今回この機種を購入するのは少し勇気が要りました。

いざ使ってみると、単なるハイエンドSoCを搭載した上位モデルという立ち位置を超えて、「自分の好きなことを突き詰めるための端末」だと思いました。
機種変更前に私が使用していたXperia 5 IIの頃から既にその方向性は垣間見えていましたが、プリインストールアプリを見ると、従来モデルから続投のCinema Pro・Photo Pro、そこにVideo Pro・Music Pro加わったことでより洗練されたように感じます。

Xperia 1 IVでは従来からプリインストールされているCinema Pro(映像制作向け動画撮影アプリ)、Photo Pro(本格写真撮影アプリ)に加えて、Videography Pro(Video Pro、Vlog等の撮影に適した動画撮影アプリ)が追加されました

さらに端末の初回セットアップ時に、音声レコーディングアプリであるMusic Proが追加でインストールされます

オーディオ面についても、圧縮音源のアップスケール機能であるDSEE Ultimateを初めとして、様々な独自機能が搭載されています。

DSEE Ultimateの他、Dolby Soundやソニー独自の立体音響技術によるエフェクトが搭載されており、自分好みの環境を作り出せるようになっています

繰り返しになってしまいますが、映像、写真、音楽、ゲーム…自分の好きなことを突き詰めるためのツールとして、Xperia 1 IVは非常に良い端末です。
価格は19万円台、各種購入支援プログラムを使用しても支払総額が10万円程度と、手軽に手を出すのが難しい金額ではありますが、値段分・値段以上の価値をきっと感じられると思います。