かずどっとがまた端末買ってる

購入した端末について使用感などを書いていくつもりのブログです

続・KYF39という「Android端末」を弄ってみる - 無理やりアプリをインストールしたらどれだけ使えるのか確かめてみた

前回に引き続き、KYF39を弄ってみています。

今回は、KYF39に一般的なAndroidアプリを無理やりインストールし、どういう挙動をするのか、どこまでアプリが動作するのかというところを見ていきます。

注意事項
この記事では、メーカーおよびキャリアの推奨しない方法を取り扱っています。ご自身で本記事の内容を試される場合は、自己責任となることをご理解ください。本記事に記載の内容を真似した結果、端末の動作不調などのトラブルを引き起こした場合でも、当方は責任を負いかねます。

KYF39へのアプリのインストール方法

KYF39にアプリをインストールする方法はいくつかあるのですが、今回は以下2つの段階を踏んでみました。

  • 別のスマートフォンからKYF39にAmazonアプリストアのインストール用ファイル(apkファイル)を転送する
  • Amazonアプリストアからアプリを選んでインストールする

上記以外にも、PCとKYF39を繋ぎ、開発者向けのツールを使ってアプリをインストールする方法もありますが、今回は試していないため割愛します。

なお、アプリインストールの手順については、以下の解説記事を参考にさせていただきました。

king.mineo.jp

転送用のスマートフォンを準備する

まず、KYF39にアプリを転送するためのスマートフォンを準備します。

KYF39のAndroidバージョンが5.1と古いため、転送用のスマートフォンも可能な範囲で近いAndroidバージョンのものを使うことにしました。
転送元のスマートフォンAndroidバージョンが新しすぎると、転送したアプリが古いAndroid OSでは動かないリスクが高まるためです。

今回は手持ちで使える端末の中で最もAndroidバージョンが古い、Android 9搭載のRakuten miniを使いました。
本当はAndroid 6〜7あたりで動作する端末を使いたかったのですが、手持ちになかったため妥協しました。

「提供元不明のアプリ」のインストールを許可しておく

通常、Android端末では、セキュリティ担保の観点から「一般のWebページで公開されているアプリ」をインストールできない設定となっています。
今回インストールするアプリは全て「一般のWebページで公開されているアプリ」と同じ扱いとなるため、設定を変更しておく必要があります。

「設定」→「その他の設定」→「セキュリティ」→「提供元不明のアプリ」にチェックを入れておきます。
Amazonアプリストアからのアプリインストールを行う場合、常にこの設定はONにしておく必要があります。

今回の検証では、「提供元不明のアプリ」の設定を有効にしておく必要があります

Amazonアプリストアのインストール用ファイルを転送する

あらかじめ、Rakuten miniでAmazonアプリストアのインストール用ファイル(apkファイル)をダウンロードしておきます。
ダウンロード済みのapkファイルをBluetoothでKYF39に転送します。

転送元スマートフォン(Rakuten mini)側で、KYF39に対してBluetooth転送を行います

転送操作を開始したら、KYF39側の通知画面を開き、転送中ファイルの進捗を表示しておきます。
この画面を表示しておかないと、ファイルの転送が完了した後にアプリのインストール画面が表示されず、エラーメッセージが出てしまいます。

KYF39側でファイル転送の許可を行ったあと、ファイル転送中に転送の進捗画面を開いておきます

アプリの転送後、インストールを進めるとアプリのインストール先を選択する画面、およびモバイル回線での通信制限を行うかの確認画面が表示されます。

アプリのインストール先を選択する画面は英語表記になっていますが、上から「システムで自動選択」「内蔵ストレージ」「SDカード」です。

転送が完了すると、アプリのインストール確認画面→アプリのインストール先選択→通信制限をするかどうかの確認が表示されます

Amazonアプリストアからアプリをインストールする

Amazonアプリストアがインストールできたら、一般のAndroid端末と同様にAmazonアカウントにログインするとAmazonアプリストアが利用可能になります。

KYF39の「アプリ・サービス」一覧にある「アプリストア」を選択すると、Amazonアプリストアが起動できます

今回、有料アプリの新規購入は試していませんが、購入済みの有料アプリのうち、KYF39で対応しているものはインストール可能でした。

実際に試してみたアプリ

動作したもの

Reversi

説明不要のテーブルゲームです。

シンプルな作りで、ポインタモードオフでも方向キーと決定キーを使って操作可能です。

シンプル故に、ついつい時間を忘れてプレイしてしまいます。操作感も良好です

今回試したアプリの中では、最もガラケーっぽく操作できたアプリでした。
画面デザインのシンプルさも相まって、「往年のガラケーアプリってこんな感じだったよな」とノスタルジーも感じられました。

Twitter

Twitterの公式アプリもインストールしてみました。

ポインタモードで、特に違和感なく操作できます。ただ、画面が非常に狭く、画面内に1ツイート表示するのがやっと、という状態です。

画面いっぱいに1ツイートが表示される状態なので、タイムラインを追っていくのは大変です

Webブラウザ版と比べると、若干動作が軽い代わりに、物理キーでのページ送りが出来ないという違いがあります。

参考として、Webブラウザからアクセスした場合。ソフトキーでページ送りが可能なところがアプリ版より優れていますが、動作はかなり重いです

一長一短ですが、普段使っているスマートフォンと比較するとそもそもKYF39でTwitterを使うこと自体無理があると思いました。

起動はしたが、操作やアプリの動作に問題があるもの

Goat Simulator

プレイヤーがヤギとなってマップを動き回るという、一部では有名なバカゲーAndroid版です。
リリースが結構古いため、比較的非力なAndroid端末でもそれなりに動作します。

KYF39でも起動し、携帯端末にしてはそこそこのクオリティのグラフィックで表示されました。

タイトル画面

一方、操作面には問題ありでした。
Goat Simulatorはヤギを縦横無尽に動かし、オブジェクトを舐めて引っ張り回す破壊的なプレイが魅力の一つなのですが、KYF39の物理ボタンで行える操作は「ジャンプ」と「メェと鳴く」ことの2つのみ。

ポインタモードを使えば、画面の擬似タッチ操作により一通りの操作は出来るようになりますが、通常のゲームプレイができる環境とは言い難い状態です。
物理キーのキーアサイン変更もできないため、仮にこの環境でゲームプレイするのは苦行そのもの。

キーアサインが表示されるだけで、設定の変更は出来ないようです

Bluetoothコントローラの接続も試みましたが、手持ちのコントローラではKYF39と正常にペアリングすることができず断念。
Bluetoothコントローラさえ使えたら、絵面はともかく、プレイはできそうだったので非常に惜しい結果となりました。

モンスターストライク

有名なゲームアプリのひとつです。

ポインタモードで、ゲームを操作することはできました。
ただし、斜め入力や、引っ張り操作の微調整が非常に難しく、ゲームプレイにはかなり根気が要ります。

ポインタモードで決定キーを長押しするとスクロールモードに移行します。この状態で方向キーを入力すれば引っ張り操作ができるので、なんとかゲームプレイすることはできます。ただ、操作の微調整が困難なので、本気でゲームプレイをするには苦行の一言です

また、動作の問題点として、そこそこの頻度で警告メッセージがポップアップしてくるという事象があります。

毎回ではないですが、画面遷移のたびに「Google Play開発者サービス」に関するエラーメッセージが表示されます。

私が試した範囲では、「OK」を押すことでゲームの進行は可能でした。
ですが、操作性の厳しさも相まって、ゲームプレイには無理があると感じました。

NHKプラス

アプリのインストール、初期設定までは問題なく行うことが出来ました。

しかし、番組動画を再生しようとするとエラーメッセージが表示されます。

会員登録不要で視聴可能な番組を視聴しようとした場合でも、DRMに関するエラーメッセージが表示されます
スクリーンショットに一部ぼかし加工を加えています。

この「DRMの処理に失敗しました」のエラー、サービス側の不具合で表示されることもあるようですが、今回の場合は純粋にKYF39が著作権保護された動画コンテンツに対応していないと考えたほうがよさそうです。

プロ野球スピリッツA

コナミからリリースされている野球ゲームです。
アプリページのスクリーンショットを見ると縦画面でプレイするスタイルなので、KYF39と相性が良さそうと思ったのですが…

画面の操作は受け付けますが、流石に2点タッチは出来ない…

なんとこのゲーム、利用規約の同意に2点タッチが要求されます。ポインタモードで1点タッチすることが限界のKYF39では、どう頑張っても規約に同意することが出来ません

残念ながら、こちらは門前払いという形になりました。

FFBE幻影戦争

ファイナルファンタジーシリーズのスマホゲームアプリはいくつかリリースされていますが、その中からAmazonアプリストアで配信されており、基本無料プレイであるFFBE幻影戦争も試してみました。

アプリの起動までは問題ないのですが、タイトル画面で操作を一切受け付けてくれません
ただし、アプリがフリーズしているわけではなく、ポインタモードの疑似タッチ操作を受け付けない状態のようです。

クリアキーを押すとアプリの終了確認画面が表示されるのですが、ポインタモードの操作を受け付けないため「はい」も「いいえ」も押せません。
操作をほぼ受け付けないせいで、FF6のオープニングで流れるBGM(予兆)を聞くだけのアプリになってしまいました。
余談ですが、記事執筆時期はFF6とのコラボをしていたようです。時期が変わればタイトル画面で流れるBGMも変化するのでしょうか…?

放置少女

タイトル画面でキャラクターがLive2Dでアニメーションするこちらのゲームも、FFBE幻影戦争と同様、ポインタモードの操作を受け付けませんでした
クリアキーを押すとアプリの終了確認画面が表示されるものの、操作を受け付けないというところも一緒でした。

エピックセブン

アプリのインストールを完了させ、起動すると高頻度でアプリが落ちてしまいます。
起動中は少しずつデータダウンロードをしているようですが、30秒も保たずにアプリが落ちるのを繰り返すのを見ると、純粋にAndroid端末としてのスペック不足が原因で正常動作できていない様子でした。

そもそもインストールできなかったもの

アズールレーン

今回試した中では最重量級のアプリ(ゲーム)です。
インストール操作までは出来ますが、「インストールできませんでした」のメッセージが表示され、インストールに失敗します。

Google Playストアを見ると対応OSはAndroid 4.4以上となっており、Android 5.1で動作しているKYF39でもインストールは出来そうと思ったのですが、何度試してもインストールできないため、検証を断念しました。

補足:Bluetooth経由・Amazonアプリストア経由でインストールしたアプリの削除方法

BluetoothAmazonアプリストアを経由してKYF39にインストールしたアプリは、アプリ一覧の「プリセット」の項目に表示されます。
これらの方法でインストールしたアプリは、通常の方法では削除ができません。

Amazonアプリストアの例。アンインストールがグレーアウトしており、削除できません
この問題を回避するため、Amazonアプリストアと一緒にファイル管理アプリを転送しておくと、追加インストールしたアプリの削除が簡単に行えるようになります。

今回はRakuten miniに「CXファイルエクスプローラー」をインストールし、これをKYF39に転送しました。

CXファイルエクスプローラーの「バックアップ」機能でバックアップしたファイルをKYF39に転送します

CXファイルエクスプローラー上から「アンインストール」を選択すると、インストールしたアプリの削除を行うことが出来ます

なお、自分で追加したファイル管理アプリだけは削除できません。
自分で追加したアプリを全て削除するには、端末を初期化する必要があります。

まとめ

KYF39上で動くAndroidアプリはあるが、常用できるレベルのものはごく少数」ということが今回試してみてよくわかりました。

普通のスマートフォンでやれることを、わざわざKYF39のような携帯電話でやること自体が無謀でしたが、実験としては面白かったです。